2026年8月06日

「毎日しっかり歯磨きしているのに、なぜクリーニングが必要なの?」
「クリーニングを受けるとどんな効果があるの?」
このような疑問はありませんか?
歯のクリーニングとは、毎日のブラッシングでは落としきれない歯石や、うがいでは壊せないバイオフィルムをプロの専用器具で安全に取り除く予防処置です。
むし歯や歯周病を予防できるだけでなく、口臭の根本的な改善や、コーヒーやタバコによる着色汚れの除去など、さまざまなメリットがあります。
そこで本記事では、歯のクリーニングで得られる効果や施術の手順、保険診療と自費診療の費用の違い、効果を長持ちさせる自宅でのセルフケアについて解説します。
歯磨きしてるのになぜクリーニングが必要?

「毎日しっかり歯磨きをしているから大丈夫」と思っていても、自宅でのケアだけではどうしても落としきれない汚れが存在します。
そのひとつが歯垢(プラーク)です。歯垢は食べかすではなく細菌のかたまりで、たった1mgの中に約1〜2億個もの細菌が棲みついています。この歯垢が取りきれないまま放置されると、唾液中のカルシウムと結びつき、2〜3日で硬い「歯石」へと変わります。歯石は歯ブラシではびくともしません。
さらに厄介なのがバイオフィルムです。これは細菌たちがべったりと作り上げる粘着性の薄い膜で、うがいや通常のブラッシングでは壊すことができない構造になっています。
むし歯や歯周病の原因となる歯石やバイオフィルムを安全に取り除くために必要なのが、歯科医院でのプロフェッショナルなクリーニングです。
歯医者のクリーニングでは何をする?

「何をされるかわからないから怖い」という声は少なくありません。ここで一般的なクリーニングの流れを簡単にご紹介します。
まず最初に、歯科医師や歯科衛生士がお口の中を全体的にチェックします。むし歯の有無、歯ぐきの状態、歯周ポケットの深さなどを確認する工程です。
次に行うのが「スケーリング」。超音波スケーラーという専用の器具を使い、歯の表面や歯周ポケット内にこびりついた歯石を振動で砕いて除去していきます。
その後に行われるのがポリッシングです。ラバーカップやブラシ、研磨ペーストを使い、歯を1本ずつ丁寧に磨き上げます。
歯科医院によっては、微粒子パウダーをジェット水流で吹き付ける「エアフロー」という機器を用いることもあり、細かな溝や歯間の汚れまで効率よく除去することが可能です。
仕上げにフッ素を塗布してエナメル質を強化し、最後にブラッシング指導を受けます。ここまでで所要時間は30〜60分ほどです。
歯のクリーニングで得られる5つの効果

ここでは、クリーニングで得られる効果を5つ、順に見ていきましょう。
効果①:むし歯・歯周病を予防できる
歯周病は、日本の成人の約8割が罹患しているか、その予備軍であるとされる国民病です(厚生労働省 歯科疾患実態調査等)。しかも、歯を失う原因の第1位は歯周病で、むし歯よりも上位に位置しています。
定期的にクリーニングを受けると、歯石やバイオフィルムといった細菌の温床が取り除かれ、むし歯菌や歯周病菌が繁殖しにくい環境が維持されます。
効果②:口臭を改善・予防できる
口臭の主な原因は、歯石や歯周ポケットに潜む細菌が発生させるVSC(揮発性硫黄化合物)というガスです。毎日の歯磨きだけでは歯石を取り除けない以上、口臭を根本から改善するにはプロによる歯石除去が必要です。
ただし、口臭のすべてが歯石由来とは限りません。舌の表面についた汚れ(舌苔)、口の渇き、胃腸のトラブルなど、ほかに原因があります。クリーニングを受けてもにおいが気になるようであれば、遠慮なく歯科医師に相談してみてください。
効果③:着色汚れ(ステイン)を除去できる
コーヒー、紅茶、赤ワイン、カレー、タバコのヤニなど、これらによる着色汚れは、ブラッシングだけでは落としきれない場合がほとんどです。
クリーニングでは、専用のペーストやエアフローを使って、頑固なステインまで除去できます。
効果④:歯ぐきの健康を維持できる
歯周病が進むと、歯ぐきが赤く腫れてブヨブヨになり、やがて退縮して歯の根元がむき出しになります。
こうなると見た目が老けた印象になるだけでなく、歯の土台が弱って最終的にはぐらつきや脱落を招くことにもなりかねません。
定期的なクリーニングで歯周病の原因を取り除き続ければ、ピンク色で引き締まった健康な歯ぐきをキープできます。
効果⑤:むし歯・歯周病の早期発見につながる
クリーニングには「プロの目で口の中をチェックしてもらえる」というメリットがあります。歯石の下に隠れていた小さなむし歯が見つかることもありますし、歯周ポケットの深さを測定して歯周病の進行度を確認することもできます。
詰め物や被せ物の劣化、噛み合わせの微妙な変化なども、定期的に診てもらっていれば早い段階で察知することが可能です。
歯のクリーニングの費用はいくら?保険診療と自費診療の違い

ここでは保険と自費、それぞれの目安をまとめます。
保険診療のクリーニングは3割負担で約2,000〜4,000円
保険診療でクリーニングを受ける場合、「歯周病の治療」として扱われるため、歯周ポケットの検査や歯ぐきの状態チェックがセットで行われます。3割負担の方なら初診時で約3,000〜4,000円、再診時は1,000〜2,000円程度が一般的な目安です。
ただし、保険にはルールがあります。一度の来院で口全体の歯石を取りきれない場合は複数回に分けて通院することになったり、処置の内容に制約があったりする点は知っておきましょう。
自費診療のクリーニング(PMTC)は5,000〜20,000円が相場
自費のクリーニングは、予防や審美を目的としているため、保険のルールに縛られず処置を受けられるのがメリットです。
PMTCやエアフローを含むフルコースで、60分程度かけてすべての歯を1回で仕上げてくれる医院が多いでしょう。費用は5,000〜20,000円程度と幅がありますが、処置の内容や使用する機器によって異なります。
クリーニングの効果を長持ちさせる!自宅でできるセルフケア2つのポイント

歯医者でクリーニングを受けた後、せっかくのツルツルをできるだけ長くキープしたいと思いませんか。ここでは、自宅で今日からできるケアのコツを2つお伝えします。
ポイント①:歯ブラシ+フロス(歯間ブラシ)の2段階ケアを習慣に
歯ブラシだけではプラーク除去率は約60%です。ここにデンタルフロスや歯間ブラシを加えるだけで80〜90%まで上がります。1日1回、就寝前だけでも十分な効果が期待できるため、寝る前のフロス(歯間ブラシ)を習慣にしてみてください。
ポイント②:食後のうがい+間食の回数を意識する
食事をするたびに口の中は酸性に傾き、歯のエナメル質が溶け出しやすい状態になります。唾液の力で約30〜40分かけて中性に戻りますが、間食の回数が多い人は酸性に傾いている時間が長く続くため、むし歯リスクがそのぶん高くなります。
「ダラダラ食べ」「ダラダラ飲み」を避け、食後すぐに歯磨きができない場面でも、水やお茶で口をすすぐ習慣をつけましょう。コーヒーや紅茶の後のうがいはステイン(着色)の予防にも効果的です。
まとめ
歯のクリーニングは、歯石やバイオフィルムをプロの手で除去し、お口のトラブルを未然に防ぐ予防処置です。
定期的に受けることで、むし歯や歯周病の予防・早期発見、口臭の改善、着色汚れの除去、健康な歯ぐきの維持といった多くのメリットを得られます。
また、クリーニングを受けた後は「歯間ブラシやフロスの活用」や「食後のうがい」といったセルフケアを併用することで、清潔な状態を保つことができます。
厚誠会歯科 相模大野では、予防歯科に力を入れており、お一人おひとりの口腔状態に合わせた丁寧なクリーニングとケアプランをご提案しています。「まずはクリーニングだけ」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。